あざが消えない原因、病気。紫色は?など
あざが消えない理由は、何かの病気の可能性があります。
あざにも「赤いあざ」や「茶色のあざ」など様々な種類があります。その種類によって病気が違います。
あざが長期間消えない場合は病院に行くようにしましょう。場合によっては痛みが出たころには手遅れ
という事も考えられます。あざだからと言って軽視しないことが大切です。
そこで今回はあざ(痣)についてです。
・あざの種類
・あざの治療方法
・あざについて
などについて紹介します。
◆あざの種類。赤い・茶色など
<赤あざ>
◎イチゴ状血管腫
未熟な毛細血管が増殖して出来る赤あざです。赤ちゃんや乳幼児の生後数週間以内に湿疹の様な状態で
現れ、表面がイチゴ状になり急速に範囲が広がったり盛り上がりを呈するようになります。
◎サモンパッチ
乳児や子供のおでこの真ん中、上まぶたや唇の上に出来る赤あざの一種で新生児の約30%に見られます。
圧迫すると一時的に色が消えます。
◎ウンナ母斑
乳児の頭部からうなじにかけてできる赤あざの一種です。圧迫すると一時的に色が消えます。
◎先生血管腫/ポートワイン母斑
真皮の毛細血管の局所異常で、生まれつき存在する境界明瞭な赤いあざです。色は明るいピンク色や紅色や
紫色を呈します。
<青あざ>
◎太田母斑
顔の青あざは眼の白目の部分や頬、側頭部や前額、鼻や耳など三又神経領域に現れる青あざです。
色調は、青灰色~青~黒~褐色とメラニンが分布する深さで変わってきます。
◎異所性蒙古斑
蒙古斑は生後1週間~1か月頃までの赤ちゃんのお尻や腰に出現する青あざで日本人には、ほぼ100%
見られます。6歳頃の子供までに自然消滅する為、問題ないですが稀にお尻や腰以外に青あざが出ることが
あり、これを異所性蒙古斑と言います。大半は小学校など学童期までに薄くなってくるので基本は
経過観察となります。
◎青色母斑
通常のほくろに見えますが全体に青色が強いあざで、手背や足背に多く発生し、盛り上がりがあり
固いことが多いです。稀に増大する悪性型が潜んでいます。
<茶あざ>
◎扁平母斑/ベッカー母斑
表皮内のメラニン色素が増加して「茶あざ」となった茶色の状態です。多くは生下時より存在することが
多いのですが、遅発性扁平母斑は、あざの中に怪我同時に生えてくることが特徴です。
◎表皮母斑
出生時または幼少期から見られる表皮の過形成によるあざです。新生児1000人に1人の発生頻度と割と
よく見られるあざです。自然に消えることはなく、他のあざと同様に体が大きくなるのと比例して
大きくなります。
<黒あざ>
◎黒あざ
母斑細胞という細胞がメラニン色素を皮膚全体にわたって作り出すために褐色~黒色に見えるあざです。
大きさもほくろの様に小さい物から体の大部分を占める様な巨大色素性母斑と大きさも様々です。
◆あざの原因に対する治療方法
<赤あざ>
◎いちご状血管腫
レーザー治療をします。色素レーザーを使い血管を流れる赤血球の中の酸化ヘモグロビンに選択的に
吸収されることで赤血球を壊し、血管を徐々に閉塞させていく治療です。
◎サモンパッチ
ほとんどの赤ちゃんや乳幼児の1歳~1歳半までに薄くなるので経過観察をします。しかし中々あざが
消えない場合はレーザー治療をします。
◎ウンナ母斑
3歳くらいの子供時期までに薄くなることが多いです。頭髪に隠れる部位はレーザー治療を行いませんが、
頸部にあるウンナ母斑で消退しない場合は色素レーザー治療を行います。
◎先生血管腫/ポートワイン母斑
色素レーザを用いて保険治療が可能です。色素レーザーは血管を流れる赤血球の中の酸化ヘモグロビンに
選択的に
吸収されることで赤血球を壊し、血管を徐々に閉塞させていく治療です。
<青あざ>
◎太田母斑
治療はQスイッチレーザーで過剰なメラニン色素を壊す治療です。この治療は基本的に3か月~6か月に
1回行います。
◎異所性蒙古斑
青あざの色調を見ながら治療を決めて行きます。それは安易にQスイッチレーザー照射を行えば
白斑のリスクが高くなり、逆に目立ってしまうからです。治療に適切な時期や適切なレーザー照射設定を
見極めてから治療を行います。
◎青色母斑
大きくならないものであれば Qスイッチレーザー治療を行いますが、大きくなるものは切除手術を
行います。
<茶あざ>
◎扁平母斑/ベッカー母斑
治療は Qスイッチレーザー照射で過剰なメラニンを破壊することです。レーザー治療では非常に
効きにくい事や再発率が非常に高いことが特徴です。
◎表皮母斑
まずは表皮母斑の状態で、どの治療が適しているのか、経過を診るのかを判断します。
治療法は・・・
・手術:小範囲であれば切除、広範囲であれば皮膚移植手術や皮膚を引き延ばしての手術になります。
・レーザーやグラインダで削る治療となります。
<黒あざ>
◎黒あざ
・手術:小範囲であれば切除、広範囲であれば皮膚移植手術や皮膚を引き延ばしての手術になります。
◆あざと病気
打撲や打ち身などで内出血となり黄色など、あざが出来るのは分かりますが、ぶつけた覚えのないあざは病気の
可能性があります。
1.覚えのないあざが出来やすきなる病気
①血管や臓器の病気
・老人性紫斑
加齢などの理由で皮膚や血管が弱くなり、日常生活で受けるダメージで紫色のあざが出来ます。
年齢と共に発症する確率が高くなります。一般的にこの病気による治療の必要はありません。
・アレルギー性紫斑病
細い血管内でアレルギー反応が引き起こされ、血管がもろくなっていく病気です。
主な原因は、細菌がきっかけで鳴ることが多く、3~10歳ごろの小児に起こりやすい病気です。
・肝機能障害
血液を固める作用を持つ凝固因子の一部は肝臓で生成されています。そのため、肝炎や肝硬変や
肝臓がんなどの病気によって肝臓の機能が著しく低下すると、凝固因子が不足する事により、
あざが出来やすいや鼻血が出やすいと言った症状が現れることがあります。
この様な症状が現れる肝機能障害は極めて重度なケースが多いです。
②血液の病気
・血小板減少性紫斑病
免疫機能の異常で血小板を攻撃する抗体が形成されるようになり、血小板が次々と壊されていく
病気です。血小板が減少することで、あざ(紫斑)が出来やすくなるほか、鼻血や歯ぐきからの出血も
起こりやすく、更に出血が止まりにくくなる症状があります。
・白血病
血液の細胞の基となる造血幹細胞に異常が生じ、がん化された血液細胞が生み出されるようになる
病気です。正常な血液の細胞が上手く作られなくなるので、血小板が減少しあざが出来やすく
なります。この他に白血球が減少することで風邪をひきやすくなったり、赤血球が減少することで
動悸や息切れなどの貧血症状が現れるのが特徴です。
・血友病
染色体の異常によって、生まれつき出血を止めるための凝固因子の一部が正常に作られない病気です。
幼少期より覚えのないあざが出来やすく、鼻血や歯ぐきからの出血などを繰り返します。更に適切な
治療をしないと関節内に内出血を繰り返すことで関節が変形する「血友病関節症」を引き起こしたり、
脳内出血などの命に関わる出血を起こしやすくなります。
※あざが消えない理由としてこの様な病気が考えられます。数日経過してもあざが消えない時は早めに
病院に行きましょう。
2.痛みのないあざと痛いあざ
あざでも痛みのないあざと痛いあざがあります。
①痛みのないあざ
・日光角化症
・単純性血管腫
・毛細血管拡張症
これらが「痛みのない赤あざ」です。この3つは自然に治ることはありません。
②痛いあざ
足や足首、手や手首など、ねん挫や打撲など起こります。またスポーツなどで激しくぶつかり
胸にあざが出来るほどの衝撃でも痛みがあります。
・打撲やねん挫
打撲の症状で代表的な物が「痛い」という事です。
強い衝撃で打撲箇所とその周辺が炎症を起こして赤くなったり内出血により青紫色に変色します。
・注射や点滴によるあざ
予防接種や筋肉注射などした時に内出血をして、あざになります。注射を打つ医師の方にも
よりますが、痛みを伴ったりあざになったりします。
また点滴は血液に直接、針を刺して行うので場合によっては内出血やあざになります。
◆あざの原因
あざが消えない理由は、何かの病気の可能性があります。
あざは、先程紹介したように様々な原因があります。打撲やねん挫などの強い衝撃でなったあざは、内出血によるあざが多く治療をすることであざが消えることがほとんどです。
かっさは体の疲れ・疲労からきます。
しかし覚えのないあざは、病気の可能性があり、場合によっては命に関わることもあるので注意が必要です。
今回のあざが消えないことについて
・あざの種類と治療法
・覚えのないあざ
を参考にして下さい。特に「覚えのないあざ」については、数日経過しても消えない場合は早めに病院で
診察してもらいましょう。
あざだからと言って、余り軽視しないことが大切です。
打撲などのあざでも気になれば病院で
診てもらいましょう。